看護師の仕事 

後姿の看護師

昨日はわたしの祖母のお見舞に行ってきました。
肝臓がんの末期です。
本人も末期なのは告知はされていませんが、気づいているようです。
祖父も食道がんで、長年看病してきたんですから、わかっていると思います。

ここでもやっぱり看護師さんの行動が気になり観察してしまいました。
やっぱりみなさんよく動いてますね。
血圧の測り方だったり、患者さんに対しての対応など、これも勉強です。

帰り際

話は変わりますが、お見舞に行ったときって、なんて声をかけていいのか悩みます。
県内ですが、ちょっと離れているので、たまにしかお見舞に行けず、
行くたびに痩せ細って顔色も悪くなり、見ていても、そろそろ危ないな・・なんて思ってしまったり。
帰り際、「がんばってね」と言えません。
すぐに退院できるような病気だったら、「がんばって元気になって」と言えますが、
「また来るね」としか言葉が出てきませんでした。

とても辛いです。
しかも次も会えるかどうか・・。
私の父は去年食道がんで亡くなりました。まだ50歳でした。
一度手術して退院できたんですが、再発。
全身に転移していてもう手術は無理な状況でした。

わたしの弟が、末期の告知を父にしました。
弟も悩んだようですが、父もそれを望んでいたようなので、告知したそうです。
その様子を母に聞きましたが、いくら予想はしていても、いざ「余命三か月」と告知されると、
黙り込んだと言います。

強い父が…

そして出た言葉が「俺、本当に死ぬのか・・」だったそうです。とても低い声で。
わたしも胸が痛くなりました。
親なのにそういうことは気を使って何も言えないし、何もできないから・・。

昔よく父は、「車にでもひかれてぽっくり死にたいな」なんて冗談で言っていました。
実は怖がりで病院嫌いだったのも、早期発見できなかった原因なので、本当に残念です。
まだ47歳で発症し、50歳で亡くなるまでの3年間、がっちり体型だったのに、
白髪だらけで骨と皮だけの70歳くらいのおじいちゃんくらいに老けてしまい、
見ていて生きているのがかわいそうなくらいでした。
やせ過ぎてひざの軟骨が減ったのが原因だと思いますが、
歩くだけで足を痛がったり、体力がないので買い物も、座りこんじゃうくらいでした。

亡くなる前は「寒い寒い」と、冬でもないのにホッカイロを貼り付けていました。
でも、尊敬するところは、つらいところをあまり見ていません。
弟も母もそういいますが、愚痴を言うくらいで、つらく家族にあたったり、
治療を拒否したりせず、人に迷惑をかけない父でした。

それから、医者の告知より少し長く生きましたが、
弟の初めての子供の誕生2日を前にして亡くなってしまいました。

身近でがんで亡くなった人を見てきて、自分もがんにだけはなりたくないと思いますが、
家系なのでなるかもしれないと気をつけています。
主人の母も祖父もがんで亡くなったので、主人も可能性が高いですし、子供にも・・。
長い入院となると、看護師との関わりも患者さんにとって大きなものになることを感じています。
それは精神的なケアに大きく関わるので、対応にも気をつけなくちゃ・・、なんて肝に銘じたいと思います。