看護師にとってもっとも大変なのが初年度
看護師は全国的に慢性的な人手不足が問題になっています。
しかし看護師免許を取得する人数そのものは決して少ないわけではなく、看護学校や大学の看護科を出て国家試験に合格する人の人数などはここ数年で急激に上昇しているという現状もあります。
にもかかわらずなぜこんなにも全国で看護師不足が起こっているかというと、それはズバリ離職率が高いからです。
2013年の調査では看護師職の離職率は常勤看護師で約10%、新卒看護師は約7.5%となっています。
この数字はここ数年ゆるやかに改善傾向があるものの、他の一般職の仕事と比較すると相当高いということは確かです。
特に小規模な病院になるほど離職率が高い傾向が見られており、いかにして新しく入ってきた看護師に長くいてもらえるかということこそが病院側にとっての問題となるようです。
私自身の経験も含めて言うと、やはり初年度はかなり精神的につらく何度もやめたいと思ったこともありました。
つらい初年度をどう乗り切ることができるかということが、その後の看護師人生を決めると言ってもよいくらいです。
看護師を支えるのは看護師
新人看護師は一応は学校で実習を経験してきているものの、実際の現場で仕事として行うのは始めてなので知らないことがたくさんあります。
ほとんどの病院で新しい看護師はプリセプターという先輩看護師とチームになって行う教育制度がとられていますが、このときにうまくコミュニケーションがとれずわからないことを質問したり言われたことをしっかりこなしたりすることができないと、それが自信喪失になり早期退職の原因になってしまうようです。
新人看護師の日常業務としては、入院患者さんのバイタルチェックや入浴介助、清掃などの業務など簡単なものが中心になるのですが、実習のときのように1つずつ丁寧にすることができず複数の業務を同時進行で行わないといけなかったりします。
つらいときや悩んだ時に先輩看護師がいかにその人の受け皿になってあげられるかということが、新しい看護師を育成していくための最も重要なポイントではないかと思います。