転職率が高い理由:転職しやすい
小学生に聞いた「将来なりたい職業」アンケートでは、女子の第2位に看護師がランクインしています。
新型コロナウイルス感染症の影響で、看護師や医師、薬剤師など医療従事者の人気が高まっています。
看護師は人気の高い職種ですが、実は転職率が高い職業でもあります。
全国的に医療業界は慢性的な人で不足なので、一般企業と比べると復職しやすいですし、転職も容易です。
たとえ出産や子育て、夫の転勤や親の介護などの理由で離職しても、転職する看護師を求めている医療機関は多いようです。
国家資格を持つ専門職の看護師だからこそ転職しやすいのです。
ある企業の実施した看護師へのアンケートによれば、30歳になる前に転職した経験があると答えた看護師が全体の半数を超えました。
一般企業では20代のうちに転職すると再就職に不利になると言われますが、看護師にかぎってはそうではないようです。
転職する際、面接では「転職しやすいから」という漠然とした理由ではなく、前向きな志望動機を話しましょう。
転職率が高い理由:ライフスタイルの変化
女性が9割を占める看護師業界だからこそ、結婚、出産などライフスタイルの変化によって離職したり、転職せざるを得ない場合があります。
現に20代の看護師の転職理由の1位は人間関係などの悩みですが、30代看護師の転職理由で最も多いのはライフスタイルの変化です。
夫が妻の仕事に理解を示さなかったり、家事や子育てに協力的でないと、妻が離職せざるを得ないこともあります。
ライフスタイルの変化に伴って、夜勤のある病棟勤務を辞め夜勤のないパート勤務のできる医療機関や、入院施設のない個人クリニック、休日勤務や夜勤のない訪問看護などへ転職するケースは少なくありません。
また、夫の転勤などで引っ越すことになっても、引っ越し先で仕事を見つけるのが難しくないというのも看護師ならではでしょう。
育児や介護でいったん離職した場合、面接では両立に向けて事情を調整できるというアピールや意欲を表明することが必要でしょう。
転職率が高い理由:人間関係
一般企業でも人間関係による離職や転職は珍しくありませんが、看護師はストレスが多い職場ですし、女性が90%を占めるため人間関係でのトラブルが生じやすいです。
チームワークが不可欠な仕事ですし閉鎖的な人間関係になりやすいので、いったん人間関係でトラブルが生じると修復するのが難しいようです。
難しい状況で精神的にも肉体的にもストレスを感じたまま働き続けるよりは、環境を変えて再出発したいと考えるのはもっともなことです。
ただし、人間関係で離職した場合、面接では人間関係に苦労した経験を活かせるような前向きな要素を伝える方が良いでしょう。