子供に勉強させる習慣をつけたい

算数を勉強する子ども

命令しない

親から「勉強しなさい」と言われると、やりたくなくなるものです。
いくら親が子供のためを思って言ったところで、かえって逆効果になります。

もし、命令されて勉強することが習慣になっているならば、「親から命令される→勉強する」という図式ができあがってしまい、勉強は楽しいものではなくなります。
人間には、自分の行動や選択を自分で決めたいという欲求があります。
これを心理的「リアクタンス」といいます。

その欲求を人に奪われると、無意識に反発したり、抵抗してしまうのです。
せっかく勉強するつもりでも、「勉強しなさい」と言われるとしたくなくなるのが心理的リアクタンスの作用です。

比べない

お友達や兄弟と比べて、子供を奮起させやる気を引き出そうとする親がいます。
これは大きな間違いです。
他の人と比べられることは、自信喪失につながり、やがて自尊心を失います。
「○○ちゃんはもう夏休みの宿題終わったんだって」「○○君は中学受験するみたいよ」なんて言われて「じゃあ、僕もがんばるよ」「私も勉強する」と思う子供がいるでしょうか。

もし、自分が子供の立場だったらと考えてみてください。
もし、あなたが料理が苦手なママならば、家族や友人から「○○さんはすごく料理が上手で、手抜き料理なんて一切しないらしいよ。
あなたも○○さんを見習ったら」と言われたらどうでしょうか?
「よし、私もがんばって○○さんのように料理上手になろう」と思いますか?
そんなことはないはずです。
子供に劣等感を抱かせないために、他の子供と比べてはいけません。

一緒に勉強する

子供に勉強の楽しさを教えたいなら、子供の隣に座って一緒に勉強しましょう。
上から目線で「教えてやる」という態度ではなく、「この漢字はどうやって書くの?」「この問題はどうやって解くの?」「なぜそうなるの?」と質問し、子供に説明させるようにしましょう。

子供は親に説明することで、記憶が確かになりますし、書いたり話したりして相手に伝えることで頭の中で整理できます。
子供が低学年ならば、ゲームやクイズ感覚で勉強するといいでしょう。
楽しみながら考える習慣をつけることが大切です。
長時間勉強するのはおすすめできません。
子供の集中力は15~30分しか持ちませんから、いつまでもダラダラと勉強するよりも、時間を区切って勉強する方が効果的です。

たくさん褒める

子供が勉強したら褒めましょう。
褒めるときには、結果ではなく努力したことを褒めてください。
テストで良い点を取ったら「100点取ってえらいね」ではなく、「たくさん勉強したからだね。よくがんばったね」と褒めましょう。

結果だけを褒められる子供は、結果がすべてだと考えてしまうからです。
努力を褒められて育つ子どもは、たとえ物事がうまくいかなくても、容易に挫折しないでしょう。