子どもの落下事故はなぜ起こるのか

子どもの落下事故が起こる原因

子どもがベランダや窓から落ちる落下事故というのは、毎年一定数発生しています。
気をつけているつもりではいても、ちょっと目を放したすきに子どもが窓から落下してしまったといった事故は絶えることがありません。

子どもの転落事故は、歩き始める1〜2歳から好奇心が芽生える3〜5歳ころまでに多く発生しています。
特に多いのは、子どもが窓枠などに座って遊んでいて網戸が外れてしまい転落するケース、あるいはベランダで遊んでいて、何かを踏み台にして手すりを乗り越えてしまい転落するケースなどです。
ベランダに子どもの背が届かないような柵を設置したとしても、足をかけて登ることのできる部分があれば、子供が柵を乗り越えて転落してしまうリスクは十分にあると言えるでしょう。

子どもが落下した場合には、すぐに救急車および医師の診察を受けることが大切です。
たとえ外傷がない場合でも、内臓が損傷している可能性もあるので入院して経過を観察することが大切です。

子どもが転落しないための対策

子どもが転落するのが怖いからといって、1日24時間、一瞬たりとも目を離さないでいるのは不可能なことです。
一軒家の場合、お母さんが台所で料理をしているすきに2階のベランダから子どもが落下してしまう可能性などもあるわけですから、子どもが落下する余地のないような装置や柵などをしっかりと取り付けることが大切です。

ベランダには、とにかく子どもの足がかりになるような物を置かないようにしましょう。
エアコンの室外機なども子どもがよじ登ると危ないので、必ず60cm以上手すりから離して設置します。

窓や網戸に補助錠を付けることも忘れてはいけません。
網戸に補助錠をつけていない家庭が多いのですが、網戸が外れて落下した事故が非常に多いので注意が必要です。

もうひとつ、窓のそばに家具を置かないことも重要なポイントです。
窓際にソファーなどが置いてあると、子どもがソファーをよじ登って窓から転落してしまう危険性も出てきますので、家具を移動して安全性を確保しましょう。

落下事故を防ぐための注意点

落下事故を防ぐためには、家に子どもだけを残して外出する習慣をやめることが大切です。
「お向かいに預かった荷物を届けるだけだから」と外出したスキに、子どもがベランダの柵をよじ登る可能性もあるのです。
網戸やベランダの柵、ベランダの手すりなどに劣化している箇所がないかどうか、定期的に点検することも必要です。

兄弟のいる家では、いたずらのつもりで網戸をいじっていてこれが外れてしまい、転落することもあります。
マンションの高層階などからの転落事故は命にもかかわりますので、注意には注意を重ねることが大切です。